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情熱のかけらの記録

IMSフィルターとカフェポッド用フィルター

(IMSフィルターとカフェポッド用フィルター)2022年7月~備忘録~

IMSフィルターバスケットですが、標準のフィルターに比べて抽出効率がよいので、当初は「シャバシャバ~」な抽出でした。その後、粉の量やメッシュ、タンピング圧をいろいろ試して、何とか「まずまずのエスプレッソ」抽出ができるようになりました。また、シングルバスケットを使ってカフェポッドの抽出を試しました。TH-W030はシャワースクリーンのガスケット交換(改造)で、付属のカフェポッド用フィルターが使えなくなっていましたので、何とかしようと思っていたのでした。

IMSフィルターバスケットその後

IMSのフィルターバスケットは穿孔数も多く、抽出効率がよいので粉の消費量が増えてしまいますね。標準のバスケットでは16.5gの粉で抽出していましたが、IMSでは粉のメッシュを1段階細かくして19g程度は使わないと、抽出時間もクレマもうまくいかないようです。いろいろ試してみましたが、現在は KG366J の挽き目[2]、または TIMEMORE C3 の挽き目[7]のメッシュ、18.5〜19.5gの粉に強めのタンピング(約20kg程度)の組み合わせで、そこそこクレマが立ったエスプレッソが出来るようになりました。抽出時間は落ち始めから38秒前後で、抽出量はダブルの約60mlです。豆の種類や焙煎度合い、新鮮さによって若干微調整しますが、概ね良好な抽出で安定してきました。

抽出写真で使った豆はスペシャルティなものではなくお安いものです。上の二つはカルディのアイスブレンド(冬期はイタリアンローストで販売)、三番目はコクテール堂エスプレッソブレンドです。カルディは自宅から近くにあって、コーヒー豆以外にエスニック系食材でも重宝しています。コクテール堂エージングコーヒーは昔から好きで使っているものです。エスプレッソブレンドですが、ハンドドリップや水出しで淹れても美味しいのですよ(苦いですがコクと甘みもあります)。


粉19.5gで抽出。KG366Jの挽き目[2]のメッシュ。19gより若干クレマが立つ程度?

できれば使う粉は19g以下に抑えたいのですが、メッシュがうまく合わないのでさらなる試行中です。しかし、これだけの粉の量と強めのタンピングでも抽出できるTH-W030は、やはりパワフルなのかな?と思わせますね。VSTのフィルターバスケットは持っていないのでわかりませんが、IMSより抽出効率がよいなら、挽き目や粉の量を考えるとTH-W030ではうまく使えなかったかもしれませんね。実はその辺りにも不安があったので、IMSで結果オーライって感じではあります。


粉19.0gで抽出。TIMEMORE C3の挽き目[7]のメッシュ。クレマの量は豆の鮮度にもよりますね。

IMSバスケットのような精密穿孔で抽出効率の良いフィルターを使うには、グラインダーの性能が重要だと再認識させられました。現在は、KG366J と TIMEMORE C3 で何とかパウダー状にしていますが、挽き目ダイヤル2~3段階の範囲内で調整ですから難しいですね(TIMEMORE C3は挽き目[7]で極細挽き限界です)。また、極細パウダーになると粉の塊もできやすく、そのままタンピングすると均一な圧力による湯の浸透にならず、抽出も安定しないようですね。そこでディストリビューターを使うわけですが、さらにドージング後にニードル等で粉の塊(ダマ)を攪拌しておけば、より効果的なわけです。


粉18.5gで抽出。TIMEMORE C3の挽き目[7]のメッシュ。上の二つとは豆が違います。

世の中、商売根性旺盛ですので、このようなWDT (Weiss Distribution Technique) ツールも数千円(!)で販売されています。そこで、たかが粉の攪拌用のニードルですので、コストをかけずに何とかしようと、ミルクフォーマー付属の使ってなかったタップを改造してみました。ステンレスワイヤーを丸めた攪拌部を切って広げただけなんですが、使い勝手も悪くないのですよ。いざとなったら電動でも攪拌できるのです(笑)。試しにやってみたら粉も盛大に飛び散りますけどね~。

IMSバスケットは底部が絞って丸められているので、抽出後のコーヒーケーキも「ポンッ」と抜けて気持ちいいですね。今ではIMSのバスケットが常用となり、抽出効率や使い方も少しはわかってきました。エスプレッソで楽しむ場合は、30ml抽出に砂糖を入れたりですが、カプチーノで飲むことの方が多いですね。この場合は一人用に60ml抽出して、大きめのマグカップにフォームドミルクと合わせて、たっぷりの量をいただいています。暑い時期はアイスエスプレッソやアイスラテも美味しいですね。

シングルバスケットでカフェポッド抽出

シングル用のフィルターバスケットを使ったカフェポッド抽出作戦ですが、まずはそのままセットして周囲だけシリコンゴムで押さえたらどうなの?ということで試してみました。結果は「シャバシャバ~」とクレマの"ク"の字もない茶色い液体。濃い目のモカコーヒーという感じで「何だかなぁ~」なのでした。付属のカフェポッド用フィルターは、穿孔エリアの大きさはシングルバスケットとさほど違わないのですが、穿孔数が少な目になっていて抽出効率を落としている感じです。カフェポッドに最適化して、抽出圧力がうまく掛かるように設計されているのでしょうね。

次にフィルターバスケットの抽出効率を少し落として試してみました。リング状に切り出したシリコンゴムを底部に敷いて穿孔エリアを少し塞いでみたわけです。外周部の1~2列程度の孔を塞ぎましたので、少しは抽出圧力が増す見込みでしたが、結果はやはり「シャバシャバ~」に近く、まだ抽出効率が良すぎる感じでした。シリコンゴムを使ったカット&トライも面倒で勿体ないし、シリコンゴムシートの残りも少なくなって若干挫折気味、、、。

「どうしたものか?」と暫し考えて思いついたのが、元々のカフェポッド用フィルターを利用したニ段重ね抽出でした。オリジナルのカフェポッド用フィルターならうまく抽出できるだろうと、シングルバスケットの中にセットして抽出してみました。排出まで二重の抽出孔を経由することになりますが、2つのフィルター間には約4mmの隙間がありますので、加圧という程ではありませんが少しは抽出圧力にもなるかな?と思ったのですね。


カフェポッド用フィルターをガスケットで密着しないとうまく抽出できませんでした。

カフェポッド用フィルターは小さく出来ていて、シングルバスケットの底部絞り込みの上に乗る形で置けるのですが、周囲からの漏れ防止や動き固定のために、1mm厚のシリコンゴムをリング状に切り出してガスケットとして敷きました。その上にフィルターをセットし、カフェポッドを乗せた上に、3mm厚のシリコンゴム(リング状)で周囲をマスクして押さえるという作戦です。抽出自体は一段目のフィルターで行いますので、多分大丈夫と思いましたが、二段目のシングルバスケットの孔から散らずにうまく落ちるか若干心配でした。


カフェポッド中央部が蒸れて膨らむとシャワースクリーンに接触気味です。

実験結果ですが「これでいいんじゃない?」的にうまくいきました\(^O^)/ 元々カフェポッド用のフィルターですのでクレマも少しは立つし、抽出後の落ち方も最初は数カ所から出て若干散ることがありますが、すぐに中央部に纏まるようでした(ボトムレスホルダーの場合)。また、シングルバスケットはオリジナルの粉用ホルダーにも嵌まりますので、抽出で落ち方が散るようなら底のあるホルダーで使えばいいかなと思っていました。なお、カフェポッド用フィルターは、ESEポルタフィルターとしてデロンギ等からも交換部品で販売されてますので、同様に利用できるでしょう。


カフェポッドは7gの粉ですのでクレマは少しだけ。さほど散らずに落ちました(約30ml抽出)。

これでTH-W030でも何とかカフェポッドを使えるようになりましたが、元々カフェポッドはあまり使わないのですよねぇ。「だったら何もしなくて良かったのでは?」と言われそうですが、本体の改造で元々の製品機能を壊してますから、使わなくても機能は回復しておきたいという人情ですな(笑)。シングルバスケットを使う前提でいろいろ試しましたが、お手軽な対処なら、deviceSTYLE の交換部品 HA12-EH(HA-12付属のパウダー兼カフェポッド用ホルダー)を入手して使う手もありましたね。

今回は実験用ですが、久しぶりにカフェポッドを調達しました。購入したのはムセッティのロッサ(ROSSA)です。初めて購入しましたが、ロブスタ種40%のブレンドなのでクレマも立ちやすいかと期待したのですけどね。お味の方は缶コーヒーや粉チョコ(?)っぽい風味が混じりますね。不味くはないですけど少々安っぽい味の感じで、エボリューション(アラビカ100%)、クレミッシモ(ロブスタ30%)の方が美味しいかなと思いました。カフェポッドの賞味期間は2年らしいですが、購入品の賞味期限は1年程でしたので製造から大分経過しているようでした。「何だかなぁ~」と思いましたが、それでも結構美味しくいただけました。